本浦の家
床面積 | 241.37㎡ |
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工事種別 | 建て替え |
構造 | RC+木造 混構造 |
屋根 | ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き |
外壁 | ソトン壁(一部ウイルウォール) |
内部床 | カバ桜 |
内部壁・天井 | ルナファーザー+ドイツ漆喰(一部クロス) |
【本浦の家 設計趣旨】
広島市内 黄金山のふもとにある本浦町。施主が幼少期から育ったご実家の隣地の建て替え。もともと建っていた家は築40年を超える増改築を繰返した住宅で、夏は暑く冬は寒い家で、ご家族がリビングのコタツに集まり生活されていた。
省エネルギーを得意とする私にとって、小さな家を提案することが多いが、今回は家の広さによる要望も強くあった。加えて施主は仕事柄、冷気を肺にいれることでの健康被害も熟知しており、大きな家をできるだけ省エネルギー化を図りながら、全館空調を行うことが一番大きなハードルとなった。
敷地条件も過酷で、西隣地とは5mの高低差があり、南には高さ6mのアパートが建ち、1階への日射取得は午後からは期待できない。そのため、唯一開けている東面と2階南面に大きな開口部を設置し、暖房負荷の最小化を図るため、空調機をロフトに設置し、そこから、1階床下へ暖気を送るシステムとした。動線は周遊できる間取りとし、行き止まりがなく開放性を図った。道路斜線により、高さが稼げなかった東面には中庭デッキを設置し、縦型ルーバーを設置するより、道路からの視線を遮りかつ夏季の日射遮蔽の役割を担う。
二階の子供部屋は将来の可変性を考え、間仕切りには耐力壁を設置せず、家族構成の変化により、間取りの変更ができるように工夫した。ご家族みんなが忙しく日々を送っているので、家にいるときはストレスなく、笑い声あふれる時間を過ごされることを切に願います。
最後になりましたが、独立したての私に生涯に一度の家づくりを託していただいたH様、奥様、お子様たちに心より感謝いたします。
2015.12.23
Pleasant Design
Nobuya Kawabata