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リノベーション 〜広島のっぽの設計事務所が見る未来〜

さて、新しい年が間もなくとなりました。

本日は年内最後の打ち合わせを行いました。

今回はリノベーションです。

改修予定の住宅です。

広島ではお馴染みの赤い屋根が田園風景に浮かびます。

今回提案するコンセプトを少しご紹介します。

どのエリアに居住の中心を持つか考える

農家住宅の多くは、敷地にゆとりがあるため家族構成や生活スタイルの変化に応じて

次々と増築されてきました。

そんな大きな住まいを全部改修するにはとてもお金がかかります。

どのエリアを主とするかを見定めることが重要です。

今回は本来の母屋を居住の中心として選びました。

理由としては、骨組がしっかりしていること、

シロアリ対策で現在床がめくられていることです。

構造区画を考える

今回は小さなお子様もいるご家族。

耐震性はとても大切です。

構造区画も住まいの中心を決めれば、取捨選択が可能になります。

今回も母屋を中心とした構造区画を見定め、耐震計画を行います。

温熱シミュレーション

大きな家のため、光熱費の負担が大きくなるのが、

農業住宅です。

上記シミュレーションでは光熱費が年間50万円かかると出ました。

先月はまだ暖かな日がつづいていましたが、電気代が4万円かかっていたとのことです。

また、光熱費だけではなく、ヒートショックにも注意が必要です。

現在の住まいでは、最低温度が0℃近くまで下がります。

オレンジ色の日々の寒暖差が激しいことが見て取れます。

断熱改修後シミュレーションでは、寒暖差(オレンジの域)が細くなることが明らかです。

最低気温も15℃程度は確保できています。夏も30℃を超えることはありません。

もちろん、豊かな暮らしが送れるプランも重要

農家住宅の良さである、広縁などのバッファゾーンは空間を豊かに演出してくれます。

広い土間や、無計画に作られた段差も、ちょっとした工夫で、住まうことの楽しさとなります。

今回はファーストプランなので、もちろん調整が必要ですが、

私の考えは理解していただきました。

これでもお考えだった工事範囲より、広くなったようですが、

今から20年かけて改修していくよりも、今から30年リフォームしなくて良い提案をしたいと思います。

住みながらのリフォームは、お客様にも負担がかかるからです。

大きなリノベーションのため、半年かけてゆっくり計画を詰めていきます。