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太陽の恵み 〜広島のっぽの設計事務所が見る未来〜

先日、SNS上で

横浜の工務店さんがソーラウォーマーという

外壁に集熱するパネルを設置したという投稿に

秋田の建築家が「太陽の集熱はまず窓では?」との指摘に

東京の工務店が、「街なかは家同士が近く、窓からの集熱は難しく、だから屋根集熱だ!」というと

新潟の工務店が、「いいなー太陽があるのは、新潟はずっと曇りだーー」

という会話が行われていました。

すごい時代です。横浜からの投稿に、秋田、東京、新潟の人たちが書き込み

それを私が広島から見ています。。

 

要するに環境に応じた設計が必要だよということなんですが。

屋根集熱も回りがビルだったら意味がなく、

晴れる地域であっても、新潟のような家づくりが必要になります。

そんなところに家を建てないほうがという考えもありますが、

低炭素の基本理念の一つは集まって住むということもあります。

その話はまた次の機会にして、

今回は「太陽の恵み」について考えたいと思います。

これは2010年の気象庁統計データをまとめたものですが、出典 http://todo-ran.com/

一年のデータなので、毎年の順位変化はありますが、

見事、太平洋側と日本海側で分かれています。

これを見るとやはり、広島は暖かくていいねと思われるかもしれませんね。

温度だけで見ると、広島と新潟は現在3℃の違いです。

新潟は北風が強いようです。

しかし、広島の難しさは一日の気温差

これは自宅北側バルコニーにおいている温度計ですが、

晴れるので日中の気温があがります。

しかし、明け方は0℃に近づきます。

12月16日だけは明け方の気温が下がっていません。

実はこの日は広島は夜に曇っていたのです。

晴れの日が多いということは、夜も晴れているので、

放射冷却により、ぐんぐん気温が下がります。

雲はある意味断熱材と一緒なのです。

日本海側は晴天率が低い分、夜にも雲がかかり、

一日の温度差が少ない(ずっと寒い)

新潟の工務店さんのコメントで、

「新潟の人に高性能住宅をすすめるのは難しい」

といっていましたが、私は逆に羨ましい。

冬型の家をおすすめすれば、間違いなくメリットが大きいからです。

広島などでは、日中暖かい分、早朝の寒さは忘れてしまい、

「広島は暖かい」と勘違いしています。

そんな方に高性能住宅の話をするにはとても難しく感じることがあります。

今日も広島は晴天。

朝は寒く、日中は暖かくなりそうです。