「建物の性能がとても大事」
という情報が最近あちこちで聞こえはじめ、
あなたも初期コストが高くなるのは致し方ない
という考えになってきているのではないのでしょうか?
しかし、コロナ自粛が解除されたとはいえ、
まだまだ、経済が今まで通りになっていません。
一方、コロナの影響で
住宅ローン破綻
が増えていると、メディアもとりあげはじめました。
良い家で家族と安心して暮らしたいけど、
本当に返せるのかが、とても不安という方も多いのではないでしょうか?
環境のために良い家をつくって、
自分の生活は破綻したら、本末転倒です。
今回は住宅ローン破綻にならない方法をお伝えします。
それは
教育費、車、保険、住宅ローンを税込み年収の50%以内に抑えること
です。
住宅ローンだけが支払いのメインではありません。
この4つは4大支出といわれたいます。
この4つのバランスを考えることが大切です。
まずは、かかる費用を把握していきましょう。
Contents
住宅ローン破綻急増 原因① 子供が小学校から私学へ
あなたご自身が公立学校出身で、当初そんな考えがなかっても
たまたま仲の良い友人から、
私立学校の良さを聞けば、
私立学校に行かせたい!
という考えを持つこともあります。
その際、勢いに身を任せるのではなく、
学費がどれくらいかかるのか、しっかりと把握しましょう。
幼稚園やこども園は無償化となっており、
給食費などの負担のみになります。
高校も年収合算 910万円以下は
授業料の軽減、無償化があります。
一番厳しいのはもちろん、
大学の入学費・学費ですが
18年間の時間があるので、
計画的に学資保険などで、積立をして準備が可能です。
一番注意が必要なのは
期間が長く軽減のない私立小学校・私立中学校の学費です。
冒頭で、教育費・車代・保険代・住宅費を
年収の半分に抑えるのが住宅ローン破綻を防ぐポイントと書きましたが、
学費で70万円から110万円かかるのは
大きな負担と言えるでしょう。
住宅取得の前に、
夫婦で教育方針について
話し合うことはとても大切なことです。
住宅ローン破綻急増 原因② 家に併せて高級車
良い家に住むと気も大きくなって、
良い車は欲しくなるのは男心でしょうか?笑
家づくりを生業としている私としては、
過ごす時間の長さから、
住まいに力を入れていただきたいという思いが
ありますが、
良い車に乗るのが夢だ!
という考え方を否定するつもりも全くありません。
ここでもしっかり費用を把握しましょう。
年間の車の費用をまとめてみました。
車本体価格は10年間乗ったとして、
一年間の負担額を算入しています。
こうしてみると、
結構大きな費用ですね。
300万円程度の車でも、
年間で68万、10年で680万円になります!
筆者は現在車は持たず、シェアカーですが、
年間のシェアカー費用(家庭)は
10万円行きません。(ガソリン、保険込み)
郊外に住むと車が必須になりますが、
車のいらない都市部に住むことは、大きなメリットといえます。
そもそも高級車は成功者の証ですので、
かならず、成功してから買ってください。
住宅ローン破綻急増 原因③ 言われるがままの保険
社会人になると様々な機会に
生命保険の勧誘を受ける場面があります。
ちゃんと知識をもって生命保険に入れば
もちろん問題ないのですが、
一部の生命保険を売る側のモラルが問題になっています。
契約する前に一度、冷静にその保険が必要か考えることが大切です。
上記は一般的にどれくらいの保険料を払っているかのまとめです。
男性が22.8万円、女性が17.8万円が平均となっています。
少数ではありますが、
年間で48万円以上支払っている方が
男性で8%、女性で5%います。
様々な考え、仕事の形態もありますし、
保険はリスクヘッジの考えなので、
否定はしませんが、
住宅ローンを組むときには、
団体信用保険の加入をすることになります。
ローン契約者になにかあれば、
住宅ローンは0になります。
つまり住居費のリスクが減りますので、
死亡保険から
働けなくなったときの保険
医療保険、経営者の方は休業補償の保険へ
切り替えたほうがよいでしょう。
住宅ローン破綻急増 原因④ 貸す先のない銀行は返済比率35%までOK
現在、低金利が続いており、
銀行は企業に貸しても、あまり利益を得れない構造になっています。
一方住宅ローンは金利が低くても、
長期間の借入期間になりますので、
利益(金利)が見込めます。
加えて、住宅ローンは
建物と土地に抵当権、
ローン契約者に団体信用保険、
保証会社による保証と、二重三重の銀行にとっての安全策があり、
債権をかならず回収できる「ビジネス」でもあります。
このような背景から、
銀行は多少無理があっても貸す
傾向が強くでています。
これに住宅の営業マンも便乗して、
強引に計画を進めようとします。
たとえば、条件である、
税込み年収の35%の住宅ローンを組んだとします。
何度もしつこいようですが、
無理のない家計は
教育費、車代、保険代、住宅費が50%以内に納めることです。
住宅ローンが35%であれば、
残り15%で教育費、車代、保険代を賄わないといけません!
これはかなり厳しいことが想像できます。
例えば、年収が600万円の場合、
35%の住宅ローンの場合、月々17.5万円、年間210万円となります。
金額的に見てもかなり重い負担であることがわかります。
このように、無理のある住宅ローンの場合、
貯蓄が思うようにできずに、
コロナ禍のような不測の事態が起きたときに、
余裕がなく対応がしにくくなり、
住宅ローン破綻という最悪の結果を招きます。
最後に、具体的な例を元に確認していきましょう。
住宅ローン破綻を防ぐために、人生計画を考えよう
しつこいようですが、住宅ローン破綻を防ぐには方法は
教育費、車代、保険代、住宅費が50%以内に納めること
最後に
よりわかりやすくするために計算してみましょう。
住宅ローンを4500万円とします。
金利1.5% 35年ローンの場合 年間のローン支払額 ⇒165万円
例1
教育費(子供二人) 小中とも私学 ⇒157万円
車 普通車+軽自動車 ⇒100万円
保険 ⇒50万円
165万円+157万円+100万円+50万円=472万円
必要年収= 472×2=944万円
例2
教育費(子供二人) 小中とも公立 ⇒24万円
車 コンパクトカー+軽自動車 ⇒75万円
保険 ⇒24万円
165万円+24万円+75万円+24万円=288万円
必要年収= 288×2=576万円
と同じ住宅を建て、同じ家族構成であったとしても、
必要な年収は生活によって大きく変わることになります。
こうした話をしていると、
短絡的に住宅ローンを安くすることに
考えが至る人がいますが、
それは決してオススメできません。
詳しくは下記のブログに書いています。
住宅ローンを安くすることにより、
売却もできなかった悲劇を確認した上で、
判断してください。
読まれましたでしょうか?
実はこのような郊外のエリアにも
道路の更新、下水、給水、電力などの
インフラ設備で税金がかかっています。
これがどこまで更新されるのかが、
人口減少がはじまった日本において、
大きな課題になっています。
土地の安い場所で、高性能住宅を
と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、
30年後、その団地がどうなっているかを
よく考える必要があります。
次回は、すでにインフラを更新しないとされた
エリアについてお話します。
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