上記は広島のGooglemapです。
写真で見れば、一目瞭然ですが、
広島は海と山に囲まれており、
平地の少ないエリアで、そこでの家づくりは
土地に予算をかなり持っていかれる現実があります。
つまり、こういった土地価格が高い場所では、
住宅にあまり予算を割けないケースがあります。
これは広島に限らず、ある程度の地方都市では
山と海に囲まれた日本ですので。、どこでもある事情です。
ですが、こうしたエリアであっても、
ハウスメーカーや住宅会社は数多くあり、
シェアを奪い合っているわけです。
このように条件が厳しいエリアでの
住宅会社が契約をとるための
ある手段をご紹介します。
Contents
住宅展示場のイベントは慈善事業ではない
あなたは住宅展示場などで、
開催されるヒーローショーや、牡蠣まつりなど、
行かれたことはあるでしょうか?
大体が無料で行われているこのイベントですが、
不思議に思いませんか?
住宅展示場で、なぜ、ヒーローショーや
無料で食べ物を配るのか?
決して地域貢献でやっているわけではありません。
彼らの目的は
あなたが書くアンケートです。
あなたが家を建てようと思っているかどうかは
関係ありません。
家が建てれそうな人を探しているのです。
なかなか闇が深い業界です。
でも、
「ヒーローショーを見たくらいで、私は家を建てない」
と思っているかもしれませんが、
彼らは家を売るプロです。
アパートの家賃と同じ住宅ローンで、庭付き一戸建て
営業マンはヒーローショーを見に行った
その日の晩にあなたの家にやってきます。
「ご来場ありがとうございました!
お子さんもいらっしゃって、今のお住いせまくないですか?
よろしければ家のご計画をしませんか?
今なら、家賃と同じ住宅ローンで、庭付き一戸建てが建てれますよ!」
この、
家賃と同じ住宅ローン
この言葉、強力ですよね。
ちょうど、子どもたちも大きくなってきて、
家が狭くなり、隣や下の住人にも気を使うように
なってきたあなたは、
家賃と同じ住宅ローンであれば、
無理なく払っていけると思うはずです。
奥さんもこだわりのキッチンがもてると、
心躍ることでしょう。
詳しい話を聞きたいと思うのは、
自然な流れだと思います。
公共交通機関から車で30分離れた住宅団地
案内された敷地は住んでいるアパートの近くにある
公共交通機関の駅から車で30分離れた山間の団地です。
開発した会社が倒産したこともあり、
60坪の土地の広さで、600万円と破格の値段です。
しかし、団地内にコンビニもありません。
仕事は車で出勤するし、
30分くらいの運転は苦にならないし、
買い物も仕事帰りにすればいいと、
ポジティブに考え、
トントン拍子に話が進みます。
建物と土地を併せて、2500万円!
住宅ローンはアパートの家賃と変わりません。
これなら、返せると思い
ついに家を建てる決心をする!
とても、ハッピーな話のように見えますね。。
しかし、家は購入がゴールではありません。
住んでから、どのような生活を送るか
これこそが大事なのです。
では実際の生活を見ていきましょう。
冬はとにかく寒い!!
車で30分走った山間の住宅団地
家を建てる前は夏で、自然が近く、
良いところだと思いましたが、
さすがに車で30分山間にくると、
以前住んでいたアパートより、
かなり寒い場所なのが、住んでから気づきます。
また、住宅環境も大きく変わりました。
家の広さが倍
アパートと違い、すべての屋根・外壁が外気に接している
ローコスト住宅なので、断熱性能も低い
確かに住宅ローンはアパートの家賃と同じですが、
光熱費が3倍に跳ね上がりました。
もちろん、そんな光熱費は払えないので、
我慢します。
ご主人は寒い家にいる機嫌が悪い奥さんが怖く、
なかなか帰ってきません。
飲みに行ったら、
帰りのタクシー代もかさみます。
思わぬ支出がかさみます。。
ようやく、気づきます。
あ、家づくり失敗した・・・
しかし、もう遅い。。
売れない負動産
あまりに寒いし、光熱費がかかるので、
賃貸に戻ろうと、
思い切って、売却をしようと思いますが、
住宅は建てた瞬間から、急激に値段が下がります。
ましてや、長期優良住宅や設計性能評価も何もない住宅です。
土地の資産価値も低く、
住宅ローンの残債の半分でしか値段が付きません。
売れません。。
結果、田舎に住んでいる両親に
この家を買ってもらい、自分たちはアパートに戻ることになりました。
そうです。
これは実話です。
子どもたちにせがまれて、
ヒーローショーを見に行ったことがきっかけで、
未来の生活をちゃんと想像せずに
営業マンに言われるまま
家を建てた、末路です。
でも、思いませんか?
住宅会社が悪いと。
しかし、彼らもこんなことになるとは
全く知らないのです。
自分が作っている家の光熱費や、資産価値を知りません。
なぜなら、家を売るのが仕事だから。
担当の営業マンも気がつくと、
会社を辞めています。
営業マンは設計や工事と違い、
技術職ではないので、簡単にクビになります。
詐欺に近い話に思えますが、
どこにも文句が言えない状況になります。
家を建てる前に
このブログにたどり着いたあなたはラッキーです。
こうした不幸な未来ではなく、
家族と安心して生活できるための
家づくりを成功させるためのコツ
をお伝えします。
家づくりを成功させるためのコツ
繰り返しになりますが、
家づくりを成功させるのは
住宅ローンを返済できるかだけではなく、
「未来の生活が想像できるか」
これが本当に大事です。
その中でも、重要な想像ポイントは以下になります。
・光熱費などもふくめたランニングコストを把握する
・耐震性は最低でも耐震等級2を取得する
・土砂災害など、ハザードマップを考える。
【光熱費などのランニングコスト】
家にかかる費用は家賃や住宅ローンだけではありません。
光熱費やメンテナンスコストを把握することが重要です。
現在はシミュレーションも可能ですので、
しっかりと確認しましょう。
【耐震性は家族を守る基本】
賃貸住宅であれば、地震で壊れても、
新しい賃貸を探せば、問題ありません。
しかし、戸建住宅の場合は地震で壊れることは
資産を失うことに直結します。
耐震性を高めると地震保険も安くなりますので、
メリットも大きくなります。
【災害を予想する】
近年の気候変動を見ると大きな自然災害が
どこで起こってもおかしくありません。
特に山間で住宅を建てる場合は建設地だけではなく、
通勤・通学路や避難道の災害リスクを把握することが大切です。
現在はインターネットで、ハザードマップを確認することができます。
こうして、お伝えしていると、
あなたからこんな声が聞こえてきそうです。
とても高い家になりそう。
そうですね。
後先考えずに、安い家を建てるということは
それだけリスクを背負うことなので、
私はオススメしません。
それならば、賃貸住宅に住みつづけることが
あなたとご家族を守ることになります。
そもそも、家は50年は使うものです。
建てた後にお金がかからないほうが
絶対にお得です。
住宅の建築の際は、
住宅ローンと家賃の比較だけではなく、
建物の性能や仕様によって変わる
光熱費やメンテナンス費も含めた計画をすることが重要です。
こうした建てたあとの費用も含めた資金計画を
LCCFP
ライフサイクルコストファイナンシャルプランと呼びます。
このLCCFPの重要性を次回のブログで解説します。
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