メルマガを始めて、5ヶ月たち、
様々なご質問をいただくようになりました。
今回はメルマガでお答えしたご質問を
改めて、ブログでまとめたいと思います。
「高気密高断熱住宅を建てたいという思いが強いので、
予算のバランスを考える上での優先順位を教えてほしい。」
という趣旨のご質問でした。
確かに予算が無尽蔵にある人はいらっしゃらないと思います。
予算をどう割り振ればよいのかは大切なことですので、
順番に見ていきましょう。
まずは、5Sとして5つに分けてみていきます。
優先すべき順番に解説していきます。
Contents
優先順位① Site 敷地
お金をかける順番の考え方は
簡単に交換できないものから、
お金をかけるのが鉄則です。
この観点で考えれば、
土地のない方は間違いなく、
優先順位の1番は敷地になります。
ただし、小学校区などの話ではないのでご注意ください。
私も子育て中の父親ですので、
あそこの学校が良いというお気持ちもわかりますが、
併せて、その土地が
どういった災害リスクがあるかをよく考えてください。
場所によっては木造が建てれなかったり、
水害リスクが高く、
大雨の度に怯えて暮らすようであれば、
安心して子育てもできません。
ただ、建て替え、Uターンなど、
その敷地に住む選択肢以外がない方もいらっしゃると思います。
その場合は災害リスクをしっかりと把握し、
水害リスクがあるなら、基礎を高くする
土砂災害リスクがあるなら、崖側の1階に窓を設けない
などに加えて、道路が寸断した場合にそなえて、
井戸や太陽光発電なども検討することをオススメします。
優先順位② Structure 構造
Structureは構造と訳せますが、
これからの家づくりの構造は耐震性と断熱性の2つが重要になります。
建物を作る順序は下記の通りなります。
1.地盤補強
2.基礎工事
3.構造躯体(フレーム)
4.断熱工事
5.外装工事
6.内装工事
7.設備工事
家が完成した後に基礎をやりかえるなんて、
簡単にはできないのはおわかりいただけると思います。
その基礎・構造躯体のあとに工事を行うのが、
断熱気密工事です。
耐震設計された構造躯体は
地震や台風などの災害から家族を守ってくれます。
また、しっかりとした断熱性能は
長期に渡り、経済的で快適な暮らしを支えてくれます。
建売住宅も含め、多くのローコスト住宅は
この建物の芯ともいえる、ここの部分があいまいで、
施工レベルが低いのが特徴でもあります。
安物買いの銭失いにならないように注意が必要です。
そうならないようにぜひ、下記ブログもチェックしてください。
「断熱性能はシミュレーションをちゃんと行うこと!」解説ブログはこちら
優先順位③ Surface 外装
続いて、屋根や外壁などの外装工事にも
しっかりとお金をかけてください。
サイディングやカラーベストは安価で、
採用したいと思いがちですが、
どちらも足場がないと改修工事を行うことができません。
外装の改修工事には1回150万円以上のコストがかかります。
断熱性能と同じくらい
家を建てた後のコストは大きくのしかかるのが、
外装のメンテナンス工事です。
できるだけ、長持ちする外装材を選んでください。
メンテナンス費用に関して解説したブログもありますので、
ご確認ください。
優先順位④ Skin 内装
コストを抑えるのであれば、
私が許容できるのはこの内装からかと考えます。
理由としては比較的に簡単に改修が可能なことです。
ただ、できれば無垢のフローリングを使っていただきたいと
考えています。
最近では表面に木目のシートをプリントした
フローリングが主流ですが、
表面に傷がつかない鉛筆でいう7Hというような
硬い塗装がされています。
硬い塗装なので、傷がつかないということなのですが、
7Hはガラスに近い硬さです。
ご自身がガラスの上で生活することを想像してみてください。
とても疲れると思います。
また、そんな硬い塗装は、
静電気を滞留させ、ホコリが床にたまります。
そんなホコリだらけの床の近くで過ごすのは、
そうです。小さな子どもたちです。
日本で、なぜ畳がずっと使われてきたのかを、
よく考えてください。
無垢フローリングでも、
国産の杉材であれば、そんなに高価ではありません。
メンテナンスが大変だと言われるかもしれませんが、
無垢のフローリングは凹んでも、アイロンでもとに戻ったり、
最悪傷がついても、全て無垢材なので、
長く使う事が可能です。
安易に完成したときが一番キレイなフローリングではなく、
40年、50年使って味わいとなる床材を選んでください。
イメージとしては、田舎の祖父母の家の縁側です、
傷はあるが、歴史を感じることができるのが無垢材です。
優先順位⑤ Stuff 設備・家具
最近では住宅設備の多機能化が進み、
びっくりするような値段の商品もあります。
しかし、建物の性能が高ければ不要になる機能もたくさんありますので、
不要な機能はつけずにシンプルな商品を選びましょう。
詳しくみてみましょう。
【ユニットバス】
建物の断熱性能が高ければ不要なものは下記です。
・ユニットバスの断熱材
・浴室暖房機
これらは不要ですので、シンプルに選択しましょう。
【トイレ】
トイレはもともとシンプルな構造ですが、
今はウォシュレットも含めて、
高機能な商品が多くなっています。
必要な機能のみ選びましょう。
【洗面所】
洗面化粧台の既製品も案外高く驚かれるものです。
最近では、大工にカウンターを作ってもらい、
オープン棚とカゴの組み合わせで、
作ったほうが安価になります。
ぜひ、検討してみてください。
【キッチン】
キッチンが実は一番難しい。。苦笑
「このメーカーが良い!!」となると
どうしようもなく、天井知らずの値段になることもあります。
もちろん予算があれば、
ぜひ、良いキッチンを選択されればよいですが、
バランスをとるのであれば、
メーカーに拘らければ、安価のキッチンで、
良い商品もあります。
個人的には拘れるのであれば、
製作キッチンもおすすめです。
下手に高級グレードのキッチンを選ぶより、
安くオリジナルキッチンがつくれます。
また、メーカーこだわらければ、
安価なキッチンもあります。
【照明器具】
ここは意外に予算を抑えれるところです。
日本は海外諸国に比べ、家の中が明るい傾向があります。
戦後復興の豊かな暮らしの象徴として、
家を明るくする傾向があるそうですが、
もう戦後70年経っていますので、
本来の日本の暮らしに戻す時期です。
家は仕事場ではありません。
くつろぎ、やすらぐための場所ですので、
照明器具は少なく、そして少し暗いぐらいでちょうど良いです。
また、照明に関しては、詳しく解説するブログを書きたいと思います。
家づくりの優先順位まとめ
家づくりの優先順位のまとめです。
これは何事でも鉄則だと思いますが、
お金のかける順序のポイントは
簡単に交換できなく、壊れないものからお金をかけることです。
まず敷地は交換は不可能ですし、
構造や断熱材は交換するには、外装もしくは内装を剥がさないといけません。
外装には足場が必要となり、
絶対に妥協してはいけないのは、
敷地、構造、断熱です。
外装はメンテナンス費用に直結するので、
予算が許す限り、良い建材を選んでください。
こういうお話をすると、
結局、安くならないのでは??
と疑問をもちますよね。
そうですね。
私はこの考えを帰るつもりも妥協するつもりもないので、
この部分に関しては、初期費用は下がりません。
しかし、家を建てた後の費用は確実に抑えることができます。
また、もう一つ予算を抑える手法があるのを
忘れてはいけません。
それは床面積と体積をできるだけ小さくすることです。
床面積は屋根と基礎を小さくします。
体積を小さくする意味は建物の高さを抑えることです。
高気密高断熱住宅になれば、屋根の裏まで有効に利用することができます。
つまり、床面積は小さくても、高さをうまく使い、
広がりのある空間をつくることは可能です。
ただ、まずはあなたのご予算で、
どれだけの家がつくれるかが、
ご不安だと思います。
そういう方のために、
ライフプラン相談をお受けしています。
現在の収入で、お子様の教育費がいくらかかり、
いくら住宅ローンを借りれるかではなく、
生活をしていけるかが、知りたいところのはずです。
もし、ご自身が高性能住宅をご希望の大きさで
建てたときのライフプランを見てみたい方は、
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