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高性能住宅は本当に高い!? 注文住宅の価格のホント

ファイナンシャルプランナー建築士 川端です。

今日は家づくりについての

大切なポイント、建設費について

解説したいと思います。

 

現在、高性能住宅が

大きなブームになっていますが、

なんか、値段も高そうですよね。

 

金額を聞いてびっくり!!

 

っていう方もいらっしゃるかもしれません。

 

ですが、

1000万円代の家づくり、

坪単価50万円!

 

という広告宣伝があなたの心に

残っているので、

実はあなたの認識が間違えている!?

可能性もあります。

 

そこで、実際の家づくりの価格の

実情について解説いたします。

 

最後まで、読んでいただき、

適正な価格を知った上で、

家づくりを考えれば、

あなたの悩みも一つ減るかもしれません。

 

建設費の平均予算

上記は住宅金融支援機構の調査、

つまりフラット35で融資を受けて、

家づくりを行った方の

注文住宅の建設費推移グラフです。

 

地域差は多少あるものの、

全国平均で

3,454万円を住宅建設費として

使っていることがわかります。

 

1,000万円台の家づくりとは

全く違う結果になっています。

 

大きな家なのか?という

疑念も湧きますが、

平均の床面積は125.8㎡ 38坪で、

坪単価は

なんと90万円になります!

 

ちなみにこれは建て替えなど

土地がある場合の平均値です。

 

土地から購入して計画をされる方の

建設費の平均値は2,874万円

平均床面積は111.5㎡ 33.7坪となり、

少し価格は下がりますが、

それでも坪 85.2万円

かけていることが

わかります。

 

ではローコスト住宅は

なぜ坪単価50万円で可能なのかを

次に解説します。

 

標準仕様がローコストの基本

ローコスト住宅の特徴は、

大量に家をつくることで、

少ない利益でも数をこなして

経営していることにあります。

 

そのため、標準仕様というものが

決められており、

それを大量に仕入れることにより、

建設費を抑えることができています。

 

素晴らしい企業努力ですね。

(そんなにたくさん私は建てれません。。)

 

逆にいえば、

この標準仕様から外れると

コストはどんどん高くなっています。

 

普段仕入れているもの超安価であるので、

変更したものが一般的な価格であっても、

差額が大きいためかなりの値段が

上がっていきます。

 

見積書を見てびっくり!!

って言うこともよく聞きます。

 

言うなれば、

建売住宅+αの注文住宅という形です。

 

私の経験上、

どれだけ価格を抑えた

家づくりを行ったとしても、

注文住宅であれば、

坪60万円くらいはかかる認識です。

 

それでもフラット35の融資を受けた

平均建設費とは差があります。

 

何がその差額を作っているのかを見て行きましょう。

 

坪単価以外にかかる家づくりの費用

先ほどのグラフで、

土地を持っている方の平均建設費が、

坪5万円高くなっていました。

38坪で換算すると、190万円です。

これはほぼ解体費ではないかと思います。

 

家を売る側の立場とすれば、

家が高い!!

とお客様に思われると、

商談するチャンスさえ失うので、

できるだけ、安く安く見せようとします。

 

こうした坪単価以外の費用は他にもあります。

 

地盤改良は軟弱な土地の場合には費用が発生します。

費用としては100万円〜150万円の費用がかかります。

 

これも安く見せようと提示しない会社もありますが、

100万円となると、

最初から見込んでおかないと、

あとで取り返しのつかないことになります。

 

つづいて外構工事です。

家づくりは建物が完成するだけではなく、

外構工事も必要です。

 

私はあまり好きではありませんが、(笑)

カーポートだけでも50万円ほどかかります。

平均して200万円くらいはかかっています。

 

その他、カーテン、照明器具、アンテナなど、

ローコスト住宅は別途としているものが、

70万ほどかかります。

 

まとめると

解体 150万円

地盤改良 100万円

外構 200万円

カーテンなど 70万円

 

少なく見積もっても

520万円、

建物以外の費用として

必要になります。

 

これだけで、坪単価とすれば、

14万円ほど上がることになります。

 

コストを抑えた注文住宅で坪60万円

付帯工事で14万円

・・・まだ74万円ですが、

 

あとは消費税と融資・保険・登記費用

これらで坪単価は90万円超えるわけです。

 

念押しで書きますが、

コストを抑えた

家づくりだとしても

付帯工事をあわせると

坪80万円を超えるのが

日本の家づくりの

当たり前である

ということをまずはご認識ください。

 

高い!

と思われた方、まだ終わりではありません。。

これは家づくりの

スタートラインです。

 

フラット35は良い家づくりの基本性能

今は低金利ですので、変動金利を選ぶ方も

いらっしゃいますが、

35年間の返済額が決まるフラット35も

やはり魅力はあります。

 

フラット35sの金利Aは

良質な住宅を建てる場合に

金利を優遇

してくれるものになります。

 

その時に3つの項目のどれかを

クリアすることが条件になります。

 

・省エネ性

・耐久、可変性

・耐震性

 

 

このうち一つだけクリアすれば、

フラット35sの金利A優遇を受けれます。

 

あなたはどれ選びますか??

 

おそらく、このブログにたどり着いた

あなたはどれもあきらめれないはずです。笑

 

当然です。

これから50年暮らそうと思い

作る我が家が、

省エネ性、耐震性、耐久性、

のどれかが欠けるなんて、

とても選べるはずはありません。

 

耐震性は抜群だけど、寒い家

とても暖かくて快適だけど、地震で壊れる家

省エネで耐震性はよいけど、腐る家

 

私は嫌ですね。笑

 

しかしながら、

多くの実務者はこんな考えで

お客様に提案します。

 

「耐震性は構造計算が必要なので、

設計費がかさみます。

耐久性は配管などが難しくなるので

省エネ性を上げましょう。」

 

といっても、

この省エネ性も平成28年基準という

私から言わせれば、ショボショボの基準です。

 

建物性能についての解説は下記ブログで!

建物性能と費用対効果解説ブログ

 

しかもローコスト住宅であれば

フラット35s 金利Aを受けるための

温熱計算などは別途かかるはずですので、

そこもプラスお金がかかります。

 

つまり、価格を抑えた家づくりというのは、

お客様に言われない限り、

性能を上げないようにする意識が働きます。

 

ローコスト住宅で

高い!!

って思われるのは

ビジネス的に嫌なんでしょう。

 

こうしたビジネスそのものを

否定はいたしませんが、

ローコストで性能の良い家が作れる

と誤解を与えてしまっているのは

残念なことだと思います。

 

注文住宅の価格のまとめ

さて、まとめです。

・建設費の総額は平均3,454万円!!

・ローコスト住宅なのは標準仕様の場合

・建物以外にかかる費用もたくさんある!

・フラット35の住宅は高性能ではない!

 

ちなみに、プレゼントデザインでの

平均坪単価は95万円です。

 

条件とすては以下になります。

耐震等級3の長期優良住宅

G2性能

上記の設計費

自然素材の内装材

高耐久な外装材

照明、カーテン、外構含む

工事期間の検査・監理費

消費税含む

 

 

どうですかね?

やはり高く思いますかね。笑

 

ホントに坪50万円の家とか

つくるのをやめてほしいものです。

建ててからお金がかかるだけですから。

建てた後の費用はこのブログでチェック!

 

手が届かないと思われたら、

それは勘違いです。

上記のようにフラット35で融資を受けた方の

年収は600万円未満を中心に、

ほとんど800万円以下なんです。

 

これはひとえに低金利のおかげです。

諸経費を自己資金として、

3500万円を金利1.0%、35年でローンを組んだ場合、

月々の支払いは98,800円、一年で1185,600円

年収600万円に対する割合は20%を切ります。

 

年収が多くない方でも、

高性能住宅を建てる

チャンスが低金利時代にはあります!

 

ですが、子育て、介護、病気などなど

人生は不安に溢れています。

ご自身がどのような家を計画すべきか、

一級建築士とファイナンシャルプランナーを持つ

川端がヒアリングの上、ご提案しますので、

建物の生涯コストがわかる

LCC相談も検討してみてください。

 

LCC相談についてはこちら